概要

Sky New Zealand にとって、トランスフォーメーションは特に 新しいことではありません。同社では、顧客により豊富な選択 肢とより優れた視覚体験を提供するために、30 年以上にわたっ て新しいテクノロジーに投資してきました。衛星ケーブルテレ ビ会社としてスタートした Sky は、後にストリーミングエンタ ーテインメントやスポーツサービスを加え、最近ではブロード バンドインターネットサービスも始めました

その背景で、Sky はトランスフォーメーションも進めました ̶ つまり、デジタルトランスフォーメーションです。IT へのアプ ローチを最新化し、企業全体のツールセットを統合して、デー タアナリティクスなどの機能をクラウドへ移行しています。新 しいデータウェアハウスとして Snowflake を選びましたが、分 析用のデータをどのようにして取得し、クラウド上の Snowflake に取り込むかという課題に直面しました。

ビジネス課題

多くの企業と同様に、Sky でもサイロ化によって自社のデータか らビジネスインサイトを引き出すことが妨げられていました。 請求、契約者管理、財務管理などのビジネスシステムや勘定科 目表は、すべて IBM i プラットフォームと Db2 で実行されてお り、プラットフォームごとにファイル構造が異なります。セッ トトップボックスおよびストリーミングプラットフォームから 送信される消費データも独自のサイロで保存されていました。

長年にわたり、Sky では各サイロ間の橋渡し役を務めるカスタム メイドの抽出・変換・ロード (ETL) ツールを開発してきました が、柔軟性に欠け、実行速度が遅く (通常 4 ～ 10 時間)、ネット ワーク障害の場合にはエラーが発生しがちでした。異なるデータ セットを参照したいという要望がある場合、IT 部門が ETL ツー ルを再構築しなければならず、時間と労力がかかるプロセスとな っていました。Snowflake をクラウドに移行するに当たり、Sky ではデータを移行するまったく新しい方法が必要になりました。

「当社が求めていたのは、IBM i システムからデータを抽出して Snowflake に取り込むだけではなく、できれば、社内で別のツー ルを構築しなくてもその作業をリアルタイムに近い速度で行う ことができるツールでした」と語ったのは、Sky New Zealand 社コーポレートコア部門責任者の Quintin McKenzie 氏です。ソ リューション導入期間の短さや高可用性アーキテクチャを取り 扱う作業の複雑さなど、その他の課題によってもクラウド移行 作業はさらに複雑になりました。