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データ品質を改善するための 4 つのキー
キー #1: 価値観の一致
いかなる投資や取り組みであれ、焦点が明確であるほど有効なのは基本的な共通認識です。つまり、適切なビジネス ケースが必要です。前述のとおり、データ品質管理の取り組みが多くの組織で悩みの種となっているのは、問題に対処するために説得力のあるビジネス ケースをまとめ上げることが容易ではないからです。品質問題の発生源を特定するだけでも、まるで動き続ける標的を追い続けるときのように、一筋縄ではゆきません。次に、原因を是正する手順の確定に手間取る場合があります。特に、データの問題が不規則に発生したり、散発的に発生したりする場合には手を焼きます。最後に、データ品質をクリーンアップして維持するための新しい責任が、担当者や部門に発生するという課題があります。
データ品質の改善を促進する最初の鍵は、データ品質の問題が及ぼしている影響を特定することで問題にアプローチし、参加者全員にそれを理解してもらうことです。この場合のクリティカル パスは、データ品質向上の取り組みを、測定可能で、現在も利用されているビジネス指標に結びつけることです。つまり、データ品質の問題を解決する「理由」が枝葉末節の問題ではなく、それが目に見える主要なビジネス評価指標に対して明確な改善をもたらすからであるという事実に、同意を得ることです。