デヴォン州・コーンウォール州警察: Preciselyと連携し、G7サミットで各国リーダーの安全を確保

はじめに

近年、セキュリティはあらゆる組織にとって最も重要な課題のひとつです。地政学的な緊張が高まるにつれ、セキュリティ上の脅威が発生する可能性が高まり、注目度の高いイベントには、これまでにないレベルの複雑なセキュリティ・プロトコルが要求されるようになっています。また、パンデミック（世界的大流行）により、大人数を集めて直接計画を立てることが制限され、緊急時対応計画はより困難なものになりました。

G7サミットは、高度なセキュリティ対策と不測の事態への備えを必要とする注目度の高いイベントの一例です。最もよく知られた政府間会合の1つであるG7サミットは、世界で最も裕福な7カ国の首脳が毎年一堂に会し、現在の経済、気候、世界的な安全保障上の懸念に対するグローバルなアプローチについて意見を交わす場です。

イギリスのデヴォン州・コーンウォール州が2021年のG7サミットの開催都市となったとき、地元警察は複雑なセキュリティ・プロトコルを開発すると同時に、大規模な物理的な集まりを制限して直接計画を立てることを任務とする組織となりました。イベントに参加する各国リーダーの安全を確保するだけでなく、警察は10,270キロ以上にわたって居住する約200万人の市民の安全確保にも同様に責任が課せられました。

課題

警察は、計画中に取り組むべき2つの重要な分野を即座に特定しました。まず、サミットが2つの異なる場所で開催されることから、必要とされるセキュリティ対策が膨大な量にのぼることです。つまり、警察は1つの場所からもう1つの場所への移動ルートを計画しなければならないだけでなく、道路バリケードの可能性、交通パターン、さらには計画ルート沿いの建物から道路が見える屋上まで、追加で新たな見識が必要だったのです。

第二に、各首脳を代表する世界中の複数のパートナーと安全対策を計画し、伝達する必要がありました。COVID-19の大流行のさなか、集会や渡航制限が実施されるなか、すべての関係者が実施される安全対策に賛同し、警察が実施するプロトコルに自信を持つためには、オンラインベースで行われるオープンな対話が不可欠でした。

さらに一歩先のGIS

ロケーションインテリジェンスは、特に政府機関において、データ完全性の取り組みに不可欠です。偶然にも、政府によって使用されるデータのほとんどは位置情報の要素を持っており、地方自治体によっていまだ未開発の知見のために活用される可能性があります。

G7サミットは、位置情報を戦略的なセキュリティ対策に利用する方法の一例に過ぎませんが、この同じアプリケーションは、無数の政府機関が提供するサービスに情報を提供するために利用することができます。そのため、Goldsmith 氏はGISの伝道師として、GISとデータ可視化機能の幅広い利点について他の政府組織を教育し、組織内にGIS専門機能を立ち上げることを使命としています。

GISの成熟、目に見える利点、経済的・環境的な効率性から、Goldsmith 氏は、デヴォン州・コーンウォール州警察には、ロケーションインテリジェンスが役立つ未開拓の機会があると確信しています。Goldsmith氏は、GISが公共サービスや民間サービスの利用しやすさを評価したり、犯罪捜査を支援したり、警察官の最も効率的な配置を計画したり、緊急事態に迅速に対応したり、将来の大規模なイベント計画に役立てられたりすることを想定しています。

Goldsmith氏のチームは現在MapInfo Proだけでなく、Preciselyデータセットの評価も行っています。夏にはデヴォン州とコーンウォール州は、観光客が沿岸地域に集まるため、人口が3倍になります。そのため、季節ごとのデータがあれば人の流入に対応し、英国で最も安全な地域の1つとしての地位を維持し続けるために必要なリソースや計画について、Goldsmith氏のチームにより的確な情報を提供することができるでしょう。